Mattermost無料版でAIはどこまで使える?Team EditionのAI活用を解説

Mattermostの無料版でもAIは使える?
生成AIを業務で利用する企業が増え、ビジネスチャットでもAIを活用する機会が増えています。
Mattermostにも「Mattermost Agents」という公式のAI機能があります。また、Mattermostには無償で利用できるOSS版の「Team Edition」があります。
そのため、次のような点が気になる人もいるのではないでしょうか。
- 無料版でもAIを利用できるのか
- AIによる要約や検索も無料なのか
- ChatGPTなどの外部AIと連携できるのか
- 有償版とは何が違うのか
Mattermostでは、AI Agentとの対話など、ライセンス不要で利用できる機能があります。一方で、AI検索やスレッド・未読チャンネルの要約など、一部のAI機能には対象ライセンスが必要です。
また、MattermostはOSSのため、Team Editionと外部AIやAPIなどを組み合わせ、自社に必要なAI活用の仕組みを構築する方法もあります。
この記事では、「結局、無料でどこまでできるの?」という視点から、Mattermost Team EditionとAI機能の関係を整理します。
無料でどこまでAIを使える?
最初に、MattermostのAI機能について全体像を整理してみましょう。
|
やりたいこと |
Mattermost側のライセンス |
ポイント |
|---|---|---|
|
AI AgentとDM・チャンネルで会話する |
不要 |
接続するLLMの設定が必要 |
|
AIに画像を分析させる |
不要 |
対応するLLMなどが必要 |
|
長いスレッドをAIで要約する |
必要 |
対象ライセンスが必要 |
|
未読チャンネルをAIで要約する |
必要 |
対象ライセンスが必要 |
|
Mattermost内をAIで検索する |
必要 |
対象ライセンスが必要 |
|
録画した会議を文字起こし・要約する |
必要 |
対象ライセンスが必要 |
|
外部AIやRAGと連携する |
独自構成可能 |
API・Webhookなどを利用 |
|
ローカルLLMを利用する |
構成可能 |
LLMを動かす環境などが別途必要 |
このように、MattermostではAI Agentとの基本的な対話など、Mattermost側のライセンスが不要な機能があります。
一方、Mattermostに蓄積された情報をAIで検索したり、長いスレッドや未読メッセージを要約したりする機能には、対象ライセンスが必要です。Team EditionでもAIを活用する方法はありますが、利用したい機能によって必要なライセンスが変わります。
※Mattermost側のライセンスが不要な機能でも、接続するLLMや利用環境によってAPI利用料、サーバー費用などが別途発生する場合があります。
Mattermostの公式AI「Mattermost Agents」とは?
Mattermostには、「Mattermost Agents」という公式のAI機能があります。
Mattermost Agents(旧称:Mattermost Copilot)は、LLMの機能をMattermostワークスペースに統合するためのAIプラグインです。
主な機能として、次のようなものがあります。
- 長いスレッドや未読チャンネルの要約
- Mattermost Callsによる通話の録音・録画の要約
- 次のアクションや決定事項の抽出
- AIによる情報検索・分析
- 情報を整理して文書などへ変換
- AIとの対話
単にMattermost上でAIに質問するだけではなく、Mattermostに蓄積されたコミュニケーションをAIで活用できることが特徴です。
また、Mattermost Agentsでは利用するLLMを選択できます。
OpenAIやAnthropicなどのクラウド型LLMだけでなく、ローカル環境で動作するLLMを組み合わせることも可能です。
要約やAI検索には対象ライセンスが必要
Mattermost Agentsの代表的な機能の中には、対象ライセンスが必要なものがあります。
- AI検索(Semantic AI Search)
- スレッドのAI要約
- 未読チャンネルのAI要約
- 録画した会議の文字起こし・要約
「昨日休んでいたので、未読の内容をAIでまとめたい」「過去のMattermostのやり取りから、○○プロジェクトについて探したい」といった使い方を、Mattermostの公式機能として利用する場合は、有償ライセンスを含めて検討する必要があります。
Team Edition+外部AIなら何ができる?
MattermostはOSSであり、APIやWebhookなど、外部システムと連携するための仕組みを利用できます。
以下のように外部AIやAPIなどを組み合わせ、自社に必要なAI活用の仕組みを構築することも考えられます。
Mattermost Team Edition
+ 外部AI
+ API/Webhook
+ 自動化・検索システム
①社内FAQをAIに聞く
Mattermostで質問
↓
社内FAQやマニュアルを検索
↓
AIが回答を生成
↓
Mattermostに回答
②問い合わせ対応をAIで支援する
Mattermostに問い合わせ
↓
過去の問い合わせ履歴を検索
↓
AIが回答候補を生成
↓
担当者へ提示
このように、MattermostからAIを利用することができます。ただし、これらはMattermost Agentsの標準機能ではありません。外部AI、RAG、自動化ツールなどを組み合わせたシステムの設計・構築が必要になります。
また、Mattermost Agentsの有償機能をTeam Editionでそのまま無料利用できるという意味でもありません。
ローカルLLMという選択肢も
AIを業務で利用する場合、「社内情報を外部のAIサービスへ送信してもよいのか?」という点が気になる企業もあるのではないでしょうか。
Mattermost Agentsでは、OpenAIやAnthropicなどのクラウド型LLMに加えて、OllamaやvLLMなどを利用したローカルLLMとの接続も可能です。
クラウド型のAIを利用するのか、AIに渡すデータをできるだけ自社環境で管理するのかなど、自社のセキュリティポリシーやAI活用方針に合わせて構成を検討できます。
もちろん、ローカルLLMだから「無料」というわけではありません。
LLMを動かすためのサーバーやGPU、システムの構築・運用などが必要になる場合があります。
そのためAI活用では、Mattermostのライセンス費用だけではなく、LLM・インフラ・構築・運用まで含めて考えることが重要です。
無料版と有償版、どちらを選べばいい?
MattermostのAI活用では、「無料か有料か」よりも、AIで何を実現したいのかによって選択肢が変わります。
Mattermostの公式AI機能を利用したい場合
- 未読の内容をAIでまとめたい
- 長いスレッドを要約したい
- Mattermost内をAIで検索したい
- 会議内容を自動で整理したい
このような場合は、Mattermost Agentsと対象ライセンスを利用する方法がシンプルです。
自社独自のAI活用を行いたい場合
- 社内FAQとAIを連携したい
- 既存の生成AI環境を利用したい
- 自社独自のRAGを構築したい
- ローカルLLMを活用したい
一方、上記のような場合は、Team Editionと外部システムを組み合わせる方法も選択肢になります。
Mattermostの公式AI機能を利用するのか、Team Editionと外部システムを組み合わせるのか、自社の目的や運用体制に合わせて検討するとよいでしょう。
まとめ|無料版でもAI活用の方法はある
Mattermost Team Editionは、無償で利用できるOSSのビジネスチャットです。
AI Agentとの基本的な対話など、Mattermost側のライセンス不要で利用できるAI機能がある一方、AI検索、スレッド・未読チャンネルの要約、録画会議の文字起こし・要約などには対象ライセンスが必要です。
また、MattermostはOSSのため、Team Editionに外部AIやAPI、RAG、自動化ツールなどを組み合わせて、自社に必要なAI活用の仕組みを構築することもできます。
MattermostでAIを活用する際は、「無料でどこまで使えるか」だけでなく、どの機能を使いたいのか、社内データをどのような環境で扱いたいのかを確認しておくことが大切です。
Mattermost Agentsを利用する方法と、Team Editionに外部システムを組み合わせる方法の両方を比較し、自社の目的や運用に合った構成を検討してみましょう。
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など、利用環境に合わせたMattermostのAI活用についてご相談いただけます。
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