Mattermost v11で何が変わった?無償版の仕様変更を分かりやすく整理

はじめに
Mattermostを利用している企業の中で、最近よく話題になっているのが「Mattermost v11」です。
今回のMattermost v11は、単なる機能追加というよりも、無償版とEnterprise版の役割整理に近いアップデートになっています。
特に、
- Team Editionを利用している企業
- GitLab同梱版を利用している企業
- オンプレミスで長く運用している企業
は、一度現在の構成を確認しておいた方が良いタイミングです。
今回は、Mattermost v10からv11で何が変わったのかを、分かりやすく整理してみます。
結論|v11は「無料で使える範囲」がかなり変わった
今回のv11を簡単にまとめると、「Team Edition」と「商用利用向け機能」の役割が以前より明確になったというアップデートです。
そのため、これまで無償版で特に不便なく利用できていた機能でも、v11以降では利用条件が変わるケースがあります。環境によっては、これまで通り運用するためにProfessional版やEnterprise版の検討が必要になる可能性もあります。
特に、
- GitLab SSO
- Playbooks
- ユーザー数
- 認証連携
- 運用構成
などは、v10と比べて変更点が多い部分です。
そのため、これまで問題なく利用できていた環境でも、v11では一度構成確認をしておいた方が安全です。

Mattermostの提供形態
Mattermostは現在、複数のエディションで提供されています。
| エディション | 料金 | 概要 |
|---|---|---|
| Team Edition | 無償 | OSSベースで利用できるエディション |
| Entry Edition | 無償 | 商用利用向けの無償範囲 |
| Professional | 有償 | 商用利用向け機能を追加したエディション |
| Enterprise | 有償 | 大規模運用・高度管理向けエディション |
| Enterprise Advanced | 有償 | 高度セキュリティ・コンプライアンス対応エディション |
Mattermost v11では特に、以下についてエディションごとの差を確認しておくことが重要です。
- メッセージ履歴
- SSO
- 認証連携
- Calls
- 管理機能
① Team Editionのユーザー上限が250へ変更
v10では、Team Editionは1,000ユーザーまで利用可能でした。
しかしv11では、Team Edition = 250ユーザーまでへ変更されています。
小規模利用や検証用途では問題ありませんが、既に大人数で運用している環境では確認が必要です。
② GitLab SSOの利用条件が変更された
今回のv11で特に影響が大きいと言われているのが、GitLab SSOまわりです。
これまでMattermostでは、
- GitLabアカウントでのログイン
- GitLab連携による認証統合
を利用している構成も多くありました。
v10ではTeam EditionでもGitLab SSOを利用できましたが、v11では利用条件が変更されています。
現在は、
- Entry:利用可能
- Team Edition:利用不可
となっています。そのため、現在どの提供形態で運用しているかによって、アップデート時の影響が異なります。

③ PlaybooksがTeam Editionで利用不可になった
Playbooksを利用していた環境では、現在の構成確認が必要になります。
v10では、Team EditionでもPlaybooksを利用できました。
しかしv11では、Team EditionではPlaybooks利用不可となっています。
④ GitLab Omnibus版利用企業は要注意
最近相談が増えているのが、GitLab同梱版Mattermostを利用している企業です。導入当時は、「GitLabに最初から入っていたのでそのまま使った」というケースもかなり多かったと思います。
ただ、現在はGitLab側・Mattermost側の両方で方針変更が進んでおり、将来的な構成見直しを検討する企業も増えています。
特に注意したいのは、「そのままアップデートすれば問題ない」とは限らないことです。
環境によっては、
- 認証
- LDAP連携
- Proxy構成
- プラグイン
などに影響が出る可能性があります。
そのため、本番環境へ適用する前に、検証環境で確認しておくことをおすすめします。
⑤ MySQLサポート終了
v11では、MySQLサポート終了も大きな変更点です。
これまでMySQLで運用していた環境では、PostgreSQLへの移行が必要になります。
「とりあえずアップデート」は危険なケースもある
今回のv11は、単純なマイナーバージョンアップというより、運用に影響する変更が含まれています。
そのため、「最新版へ上げておけば安心」という感覚で更新すると、後から影響が出るケースもあります。
特に注意したいのは、
- GitLab連携
- LDAP/SSO
- Reverse Proxy構成
- 複数ノード構成
- プラグイン利用
を行っている環境です。
事前確認なしで更新すると、
- ログインできない
- 認証が変わる
- 想定していた機能が利用できない
といったケースもあり得ます。
一度検証環境で動作確認をしてから更新した方が安心です。
v11は「運用を見直すタイミング」かもしれない
今回のv11をきっかけに、
- 今後もTeam Editionで運用するのか
- Professional / Enterpriseを利用するのか
- GitLab同梱版から独立するのか
など、運用方針や構成を改めて確認するタイミングになっています。
特に、
- 製造業
- 研究機関
- 医療
- 公共系
など、閉域環境や厳しいセキュリティ要件がある企業では、Mattermost自体の需要は今後も続きそうです。その中で、「どの構成で、どう運用するか」を整理するフェーズに入ってきた印象があります。
まとめ|v11は「運用方針」を考えるアップデート
Mattermost v11は、単なる新機能追加というより、「無料版とEnterprise版の役割整理」という意味合いが強いアップデートになっています。
特に以下に該当する企業は、一度構成を確認しておくことをおすすめします。
- GitLab SSOを利用している
- 無償版を長期間利用している
- GitLab同梱版を利用している
- オンプレミスで運用している
- LDAPやSSOを利用している
- MySQLを利用している
アップデート後に慌てないためにも、まずは現在の利用状況を整理しておくのが良さそうです。
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