喘息症状管理アプリ「ゼンカル」開発スタート | 株式会社ヴィセント

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喘息症状管理アプリ「ゼンカル」開発スタート

日本大学医学部様

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患者自身の継続的な症状管理とそれに対する適切なアドバイスをアプリ上で実現

システムインテグレーション事業、オープンソースソフトウェア事業、インターネット総合メディア事業を手掛ける株式会社ヴィセント(本社:東京都千代田区、代表取締役:髙橋誠)は、喘息患者向けの喘息症状管理アプリ「ゼンカル」の開発をスタートしました。開発には日本大学医学部呼吸器内科が協力。喘息に悩む患者と、その悩みに最前線で向き合ってきた医師の声を最大限に取り入れ、重度な発作を防ぐ適切なアドバイスをアプリ上で実現することを目標としています。

喘息症状管理アプリ「ゼンカル」イメージ図

患者の「感覚」を「数値化」するアプリ

「ゼンカル」の最大の特徴は、レスポンス型のアプリであることです。これまでも電子版の「喘息日誌」はありましたが、患者が一方的に記録を行うこと、またその記録方法が煩雑であることから有効な活用には至らず、結局は医師の診察によってしか適切なアドバイスが得られませんでした。しかし「ゼンカル」では、蓄積された患者の症状の記録をもとに、医師の診察に限りなく近い適切なアドバイスをアプリ上で実現します。天気や行動範囲、ピークフロー値などを解析し、患者自身にしかわからない「感覚」を「数値化」して患者にアドバイスするこの双方向型喘息改善アプリは、ITを通した「社会へのお役立ち」を理念とするヴィセントが積み上げてきた発想力と開発力の、ひとつの結晶となるものです。

2016年には吸入指導サイト「吸入レッスン」を日大医学部の委託により開発

日本大学医学部と(株)ヴィセントによる喘息患者の症状緩和を目指した取り組みは、すでに2016年リリースの吸入指導用サイト「吸入レッスン」で実を結んでいます。吸入器の正しい使用方法の指導が日本のみならず世界中で長年の課題となっていた中、「吸入レッスン」は吸入器の使い方を動画を用いてレクチャー。さらにセルフチェック機能も有しており、1年強で約5万件のアクセスがあるなど患者の適切な使用の周知に貢献し、現在では全国各地の病院や調剤薬局でも使われているようです。 この実績を受け、喘息患者の悩みをさらに軽減すべく開発されるのが「ゼンカル」です。患者にとっては重い発作を未然に防ぐことができ、医師にとっては患者の病歴が瞬時に把握できる、双方にとって大きなメリットが期待できるアプリです。

オープンソースソフトウェアを駆使した開発で医療機関のIT化推進に貢献

「ゼンカル」の開発にあたり、喘息治療の現場である日本大学医学部呼吸器科の先生方からは、「我々の長年の夢がようやく実現できそうだ」と期待の声を頂いています。そもそもITを治療に役立てるアイデアは以前からあり、医療をさらに進化させるきっかけとして期待もされていましたが、医療機関のシステム開発は高額であり、費用面でスモールスタートできる提案が求められていました。 その点、(株)ヴィセントは、これまで得意としてきたオープンソースソフトウェアを駆使したエコノミーな提案によりその問題を解決。日本大学医学部呼吸器内科のITシステム開発パートナーとして医局の皆様の実現したい希望を丁寧にヒアリングし、オープンスタンダード技術を駆使した提案・開発を進めています。 将来的には、「吸入レッスン」による指導履歴から病院、薬局とのやりとり、吸入器の使用履歴までをAI化、クラウド化し、医師と患者だけでなく看護師、薬剤師、家族などと症状を共有できる環境の整備を目指しています。「喘息重症者を限りなくゼロに」を目標に、喘息患者の未来に役立つ開発を続けていきます。

日本大学医学部 伊藤先生

電子版の喘息日誌はこれまでもありましたが、それはあくまで患者さんが記録をするだけのものでした。しかし、若い人からお年寄りまでみんなが携帯、スマートフォンを持ち歩いているこの時代、双方向型の喘息日誌のようなアプリで作れないかと思ったことが、ヴィセントさんと「ゼンカル」の話を進めるきっかけでした。毎日症状を入力するたびにアドバイスをスマホに表示してあげれば、患者さんは毎日先生と話をしているような気持ちにになって、記録をつけることが苦にならなくなるのではないかと。医師の側から見ても、過去まで遡って症状を把握できるという大きなメリットがあります。ヴィセントさんとのやりとりでは、始めはお互いの業界用語の意味が理解できず大変な部分もありましたが、医療や喘息のことをとてもよく学んで下さって、時には「こんなところまで勉強したの?」と思うほど熱心に取り組んで頂いています。「ゼンカル」ができることの可能性が無限大。夢のような医療ができるのではないかと期待を持っています。

日本大学医学部 伊藤先生 近影

日本大学医学部 権 先生

高齢化時代の到来により医師数と患者数バランスが崩れ、病院や医師が絶対的に不足するなか、日本における医師1人あたりの年間の診察患者数は、欧米に比べ数倍に膨れ上がっているというデータがあります。一方、今は患者様のセルフメディケ―ションが重要視される時代でもあり、我々もただ患者様を治療するのでなく、自己治療の方針を共有することで患者様の症状を改善する取り組みが必要だと感じています。自己治療へ向かう経緯や姿勢に対する医師の「励まし」は患者様にとって重要な「インセンティブ」になり、この「インセンティブ」はセルフメディケーションには欠かせないものと考えています。「ゼンカル」開発の最大の目的はそこにあります。 ヴィセント社の高橋代表は、鋭い経営組織構築の観点と経験値をもとに、会社作りのインセンティブとストレスケアとしてのマインドフルネスを、医師と患者様をつなぐシステムの構築にうまく置き換え、無理な要求にも柔軟で斬新なアイデアをもって応えて下さいますし、なにより「困っている患者様にとって何が最も必要なのか、何が最も大切なのか」を共に考えて頂けるので、 我々もヴィセント社と連携をより一層深め、開発に協力をしていきたいと考えています。 「ゼンカル」は将来的にはAI化を念頭に開発をお願いしていますが、ヴィセント社が取り組むこのAI研究は、セルフメディケーションの未来を変える大きな契機になるでしょう。日本大学医学部呼吸器内科のIT部門のような役割としても、今後の活躍に多いに期待しています。

日本大学医学部 権 先生 近影

株式会社ヴィセント 代表取締役CEO 高橋

市場のスピードに応えるために必要なのは、APIエコノミーであることだと考えます。スピード感が求められるご要望に対して何でもゼロから開発するのではなく、既に存在するオープンソースを活用して足りない部分だけを開発したり、必要な部分だけ修正するというアプローチが、今後はさらに求められるはずです。 現在喘息治療の現場で活用されている「吸入レッスン」は、多種多様なデバイスに対応できるようシステム開発しました。また、視覚的に老若男女問わず利用できるUI/UXを提出した結果、利用者の増加にもつながりました。このような発想のもと、「ゼンカル」においても、医療の現場が求めるスピード感に対応できるよう、独自に研究を進めています。先生方からは人工知能やビックデータを用いたアプリ開発への期待も大きく、ご要望に応えるべく人工知能の研究にも本格的に取り組んでいます。

株式会社ヴィセント 代表取締役CEO 高橋 近影

株式会社ヴィセントについて

(株)ヴィセントは2006年の設立。システムインテグレーション事業、オープンソースソフトウェア事業、インターネット総合メディア事業を手掛け、潮目の早いIT市場において、特にオープンソースソフトウェアの積極的な事業推進活動と共に、「世に役立つ企業」を経営理念におき、10年以上にわたり成長を続けています。

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